アパートを経営しているけど、入居者のゴミ出しのマナーが悪い。 それに、徐々に退居者が増えている気がする。どうすればいいんだろう?
アパートを購入して経営を始めると、さまざまな管理が必要となることに気が付きます。
そのうちの一つがゴミ置き場の管理。
クレームが発生しやすい問題のひとつですが、しっかりと対策ができていますか?
ゴミが散らばっていたり、分別ルールが守られていなかったりすると、退居者が増えてしまいますよ。
この記事を参考にして問題解決に励みましょう。
アパートのゴミ置き場も管理者の仕事のうちです
アパート経営は、物件を購入して入居者が住み始めたらひと段落!と思いがちですが、実はそうではありません。
入居者が快適に生活できる環境づくりにも気を配る必要があるんです。そのなかの一つが、ゴミ問題。
もし、ゴミを出す場所がアパートの敷地内にないと入居者は困ってしまいますし、ゴミ置き場ではないところにゴミを放置する人も出てくるかもしれません。
実際、私も7年ほどアパート暮らしを経験しましたが、指定でゴミをおく場所がないアパートの前はゴミが散らばっており、囲いもネットもないので、猫やカラスなどに荒らされているのをよく目にしていました。
また、ゴミを放置する人の中には、入居者ではなく通行人までいます。
外観にポイ捨てされている光景が日常茶飯事なアパートに誰が入居しますか?
逆に退去者が増えますよね。
そのため私は、アパートの経営を始めたら「敷地内にゴミ置き場を設置する」ということをおすすめしています。
設置場所としては、入居者の部屋からなるべく離れた場所、入居者の不快感を生じさせないような場所を選びましょう!
さらに、蓋があるゴミ置き場を設置した方がカラスや猫などによるゴミの散乱を防ぐことができますし、ゴミが直接見えず周囲が綺麗なため、通行人も不法投棄をすることも格段に減りますよ。
雪が降って一面真っ白の中、自分の一歩で穴を明けてしまう時の抵抗感。
これに似た感覚を、ゴミ置き場を綺麗にすることで入居者や通行人に植え付けることができます。
もし、アパートを経営しているけれど、「そのうち対策をしよう」、「管理会社に相談しよう」というような気持ちではなく、早めに対応するようにしてください。
アパート入居者のゴミ出しのマナーが悪い3つの原因
人は現状維持したくなる生き物です。
先ほども触れましたが、ゴミ置き場が綺麗に整備清掃されていると、自然と綺麗を維持したくなります。
逆に汚ければ、「これくらい捨ててもいいよね」と袋に入れずにそのまま捨てる人も続出するでしょう。
たとえ一人でもこういった人を入居させていると、複数のクレームを呼び起こしたり、その後の連鎖的な違反を引き起こしかねません。
せっかくアパート経営を始めたのに、「毎日クレームの嵐」なんて状況を作りたくないですよね。
クレームなし、入居者多数!
そんなアパートにしたいですよね。
ゴミ置き場を設置し、それを綺麗に維持することで、その夢を叶えることができます。
しかし、その夢を叶えるためには、一つずつ対策をしていかなくてはなりません。
では、ゴミ置き場ではどんな問題が起こりやすいのかを知り、どうすれば問題が起こりにくい環境を作れるのかをお話していきます。
1. ゴミ出しのルールを守らない人がいる
守るのが面倒だし、どうせ他の人もまもってないだろ
ゴミ出しのルールを知っているにも関わらず、こんな気持ちを抱いている人がいます。
その一方で近年、各自治体はゴミ分別に力を入れ、ルールが複雑化してきています。
- 燃やすゴミ
- 燃えないゴミ
- 資源ゴミ
- ペットボトル
など、捨て方はそれぞれの地域で変わっているのが実情です。地域外から引っ越したけれど、勘違いして元の地域のルールで捨てている人もいます。
そんな人たちには指導するしかありません。
もちろん、頭ごなしに注意したり、圧力をかけたりするだけではいけません。
もしそれをしているなら、いますぐ止めましょう。人は威圧されたり、注意されると反発する性質を持っているので、さらにエスカレートする可能性があるからです。
そうではなく、「なぜルールを守れないのか」を理解した上で、ゴミ置き場を清潔に保つことへの理解を深めてもらいましょう。
そのためにはゴミ分別のルールや、収集日時などを目立つポスターで掲示する、各戸にチラシを配って注意喚起をするなど、地道な対策が必要になります。
近隣住民や通行人による不法投棄がある
アパートの入居者のために設置したにも関わらず、近隣住民や通行人が不法投棄をしていく問題は少なからず起こります。「ゴミがある」という光景は、入居者にとっては気持ちの良い光景ではありませんが、ゴミをとりあえず捨てたいと思っている人には、ゴミが散々している状況は好都合なのです。
「木の葉を隠すなら森の中」ならぬ「ゴミを隠すならゴミ置き場の中」です。
そのため、ゴミのポイ捨てをゼロにするのは難しいかもしれません。
しかし、対策をすることで、不法投棄を軽減することは可能です。
ゴミ置き場に鍵をつけて入居者にしか利用できない状態にしたり、防犯カメラを設置していることをアピールしたり(ダミーでもOK)するなど、考えられる対策を地道に続けていきましょう。
3. 管理会社任せにしている
ゴミ置き場の清掃は管理会社の担当ですか? 大家さんですか?
もしわからないのであれば、改めて管理会社との間で、どのような問題が起きているのかを確認し、契約不履行などの責任を問うという法的な対処も必要かもしれません。
この時、率先して清掃をしなくてはならないのが、大家さんです。
管理会社はあくまで住宅の管理をしているだけです。
アパートを綺麗に保ちたいのであれば、あなた自ら清掃をし、管理会社にも同じように動くよう指示しましょう。
この時、ゴミが散らばったゴミ置き場の状態を改善することも忘れてはいけません。
定期的に清掃し、できるだけゴミが散らばらないようにする対策を練っていきましょう。
入居したくなるアパートづくり
ここからはあなたのアパートに入居したくなる仕組み作りをご紹介していきます。
その前に1つ質問してみます。
あなたのアパートには、女性の入居者は多いですか? それとも少ないですか?
もしも女性の入居者が少なく、また女性入居者の退室が多いという場合は、ゴミ置き場などにも原因がないかを今一度、確認してみるようにしましょう。
女性はお洒落で綺麗なものを好むので、ゴミが散らばったアパートには住みたくありません。
そのため、女性の退居者が多いということは、ゴミ問題が関連しているのもあるかもしれません。
そして、女性が決して見られたくないゴミというものもありますし、手紙などの個人情報が含まれたゴミも不安を抱きながら捨てなければならない状況では安心して生活できません。
このような点から、女性は
- ゴミ置き場がきちんと清掃されていること
- いったん捨てたゴミが他の人から覗かれないような仕組みがあること
- 悪臭が漂ってきたり、害虫や動物が集まってきたりしないこと
などの条件が満たされる物件を選ぶ傾向があります。
ゴミ置き場の入り口には鍵をつけて、外部の人や動物の侵入を防ぐようにしましょう。
カラスなどが集まってこないよう、蓋つきのゴミ箱を利用すると良いでしょう。
もちろん、女性が入居したくなるような物件は、男性にとっても住みやすい物件です。
細やかな気配りができる女性の視線に立って、ゴミ置き場の管理状況を見直すことがクレームを減らし、入居者「増」退居者「減」の仕組みを作り上げることができます。
まとめ
- ゴミ出しのルールを守らない人には、指導する
頭ごなしに注意してはダメ。 - 近隣住人や通行人がポイ捨てしなくなる看板を掲示する
「いつも綺麗に使っていただいてありがとうございます」
「防犯カメラ、ついてます」etc… - 管理会社任せにせず、率先して問題解決に励む
- 定期的に清掃する
- 蓋付きの匂いが籠りにくいゴミ収集BOXを購入する